空白の一年

彼女と会うのは、一年ぶりだった。
待ち合わせは、彼女の家の近くにある小さな居酒屋。

私は、タクシーの窓から夕暮れの街を眺めながら、
胸の奥がキュッと締め付けられる感覚と、
再会へのわくわくが入り混じった気持ちを抱えていた。

「だって、みーちゃんのこと信頼してないもん。」
あの日、彼女が何気なく口にした言葉が、私の胸の奥に突き刺さった。
もちろん、彼女に悪気はなかった。
その気持が理解できるだけに、責めることもできなかった。

しかし私は、その日以降、彼女と距離を置いた。

のれんをくぐると、下町の温もりが漂う、レトロな居酒屋の空気が広がっていた。
家庭的で、どこか懐かしい雰囲気。ああ、彼女らしい。
席に着くと、目の前の彼女は一年間の時を感じさせないほど変わっていなかった。
ただ、表情は少し硬く、笑顔の奥にこわばりがあった。

しばしの沈黙のあと、堰を切ったようにお互いの言葉が溢れ出した。
怒りも、悲しみも、切なさも、まるで空白の一年を埋めるようにテーブルの上に広がっていった。
そして、気づけば二人とも、大声で笑っていた。